2017年12月にEテレ【みいつけた!】のエンディング曲として初公開された新曲『カゲのオバケ』。
女の子と影のオバケの可愛い関係を歌った曲は、耳に残るメロディーと、コッシーといっしょに歌う作詞・作曲も手がけたカノエラナさんの歌声とともに話題となりました。
早くも人気曲となった『カゲのオバケ』ですが、実は〈げんき編〉と〈せつない編〉の2パターンあると知っていますか?最初に〈げんき編〉が公開され、2018年2月になって〈せつない編〉が放送されています。
〈げんき編〉は可愛くちょっとストーカーチックな愛情を感じましたが、〈せつない編〉は・・・一転、泣けます!
『カゲのオバケ』の〈げんき編〉と〈せつない編〉の内容をご紹介します。
『カゲのオバケ〜げんき編〜』女の子を思うカゲのオバケの愛情がコワ可愛い
2017年12月に発売されたCD「みいつけた!ポップコーン 」には『カゲのオバケ』がフルバージョンで収録されています |
今回の新曲『カゲのオバケ』は、小さな女の子と、女の子の影「カゲのオバケ」の物語。
気づいていないところにもついてきて、見ていないところでも動き、夜にはくねくね自由に踊って、顔がないのっぺらぼう・・・それは確かに“オバケ”のようなちょっと不気味でコワイ存在に感じます。
女の子も、「カゲのオバケ」に「いやだよ なんでついてくるの?」と言ってしまうくらい。そう言えば、どうやってもはりついてくる黒く動く自分の影が、小さい子ども心には気になってしまうときもありましたっけ。
最初に公開された〈げんき編〉で歌われているように、「カゲのオバケ」はけっしてコワイ存在ではないんです。女の子が大好きで、気づいてもらいたくてはりついてるみたい。それはちょっとストーカー的でもあり、“たべたいくらいに すきだから”なんて言っていて、まぁこれはこれで別のこわさが含まれた愛情にも感じますが・・・(苦笑)。
女の子が人参やピーマンを残していることも知っているし、女の子の笑顔も泣き顔も好き。もしも彼女を泣かせるやつが現れたら怒っちゃう!といって、女の子の「いちばんの しんゆう」として、いっしょに歌ったりそばにいつづけようとする「カゲのオバケ」。
コッシーとカノエラナさんの可愛い声で歌われると、まだまだ“好き”という気持ちが不器用にしか表現できない男の子のようにも思えますね。
『カゲのオバケ〜せつない編〜』成長を見守るカゲのオバケの想いが切なく、深い
2018年2月にはいってから公開された〈せつない編〉は、“可愛い” “つい口ずさんじゃう!”という印象だった『カゲのオバケ』の曲の印象をガラッと変えました。
〈げんき編〉では不器用で少しコワイくらいの愛情をもった「カゲのオバケ」でしたが、〈せつない編〉では、タイトルのとおり、せつない。
女の子といっしょに大きくなる「カゲのオバケ」(そりゃ、影ですものね)。でも彼は知っているというのです、女の子の“いちばんのしんゆう”でありたいと願っている「カゲのオバケ」のことを、彼女が大きくなったら忘れてしまうということを・・・。
たとえ彼女に忘れられてしまったとしても、「カゲのオバケ」はずっとずっと女の子の友達でいるのだと言います。だから、悲しくなったら思いだして、君は一人じゃないから・・・と。
〈げんき編〉では「カゲのオバケは そばにいるんだよ」と言われると、正直言ってちょっとストーカーのような感じもしました。でも、いつか離れていって忘れられてしまったとしてもいつまでも“そばにいるんだよ ”と言う「カゲのオバケ」の気持ちは、決して一方的な愛情ではなく、女の子を大切に思い、成長を心から見守っていることが伝わってきます。それが切なくも、深い。
〈せつない編〉を聴いたことで、『カゲのオバケ』という曲が“「影」と「女の子」の関係を歌ったただ可愛い曲”ではなくなりました。そうなんですよね。子どもはどんどん成長するんです。変化していくのです。
特に【みいつけた!】のターゲット世代である4〜6才の子どもたちは、就学を見据えてどんどんと精神的に成長していく時期。「カゲのオバケ」はいわゆるイマジナリーフレンド(空想の友人)といえると思いますが、この頃の子どもは幼い頃の友達や空想、親たちから少しずつ心理的に離れていきます。その子どもの成長、変化、失っていくものや忘れていくものを、可愛らしい歌詞にひそめて歌っている深〜い曲に思えました。
ちょうど【みいつけた!】世代の子どもを持つ親の一人としては、親離れしていく子どもの変化を見つめる親の気持ちとも重なるものがあり、切なさが倍増して泣けてしまいました。
『カゲのオバケ』は2018年2月28日発売の最新DVD 「みいつけた!オフロイヤーがやってきた!」に収録されています |
1番・2番という形ではなく、〈げんき編〉〈せつない編〉と名うっているこの違い。確かに曲の構成も少し違うようです。聞き比べをしたくなりますね。
子どもの成長を感じて泣ける曲としては、同じく【みいつけた!】の『グローイング アップップ』が記憶に残っています。最近番組でも時折流れていますが、やっぱりこちらも泣けます!
◆関連記事:みいつけた!『グローイング アップップ』2番公開!泣いたらヘンだよの三輪車くんが切ない
『カゲのオバケ』の制作陣は?
作詞・作曲:カノエラナさん
作詞・作曲を担当しているのは“30秒弾き語り動画の女王”と言われているカノエラナさんです。
◆関連記事:カノエラナさんについてはこちらの記事でまとめています→【みいつけた!】2017年12月新曲「カゲのオバケ」は女の子と影の物語|作詞作曲・歌:カノエラナさん
歌:コッシー、カノエラナさん
歌っているのは、【みいつけた!】のコッシー(声:サバンナの高橋茂雄さん)と、作詞・作曲も担当しているカノエラナさんです。
女の子の声がスイちゃんでもないし、レグやサボエちゃん(篠原ともえさん)でもないし・・・と気になった人も多いのではないでしょうか?
【みいつけた!】のエンディング曲を歌っている方は、〈イスのまち〉にキャラクターとして登場したり、〈サボ子のおうち〉にゲストで出演することが多いです。カノエラナさんもいつか登場してくれるかも??とひそかに期待しています!
アニメーション:石坂未来子さん
コッシーに雰囲気が似ている水色のかわいいカゲと、ピンクの服をきた女の子が登場する『カゲのオバケ』のアニメーション。曲の雰囲気を可愛らしく伝えてくれています。
こちらのアニメーションを手がけられたのは石坂未来子さん。Eテレ【ミミクリーズ】の歌コーナー『トポロジーのうた』のアニメーションなども石坂さんによるものです。2008年の映画『つみきのいえ』の彩色などにも参加されているようでした。
『カゲのオバケ』今後の放送予定は?
現在わかっている放送予定はこちら。いずれも〈せつない編〉の放送です。
Eテレ【みいつけた!】月〜金: 朝 7:45〜8:00/再放送 夕方 16:45〜17:00
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今後も流れる機会があると思います!
2月20日(火)・22日(木)には『グローイング アップップ』の1番も放送予定なので、ちょっと切なくジーンとする一週間になりそうです。
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