「おかあさんといっしょ」2016年7月の《今月のうた》は、この夏、新しいことに踏みだそうとする子ども達を爽やかに応援する歌・『まほうのくつ』です。
◇『まほうのくつ』 作詞:野口時男さん・大野恭子さん/作曲:牧野奏海さん/アニメーション:大島亜佐子
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『まほうのくつ』ではじめの一歩を踏み出そう
初めての公園、初めて出会うお友達。どうしたらいいのかな。泣いている友達をなぐさめたいけれど、どうしたらいいのかな?
色々な“はじめて”のシーンはみんな誰しも戸惑うもの。ちょっとだけ勇気が出せずに足がとまっている時に、応援してくれるのが「まほうのくつ」です。“きみの魔法のくつだよ。一緒にやろう”そんな「まほうのくつ」の言葉に顔をあげて風をきって、勇気を出して一緒にはじめの一歩をふみだせば、きっとみんなと仲良くできて楽しいことが待ってるよ・・・
『まほうのくつ』のアニメーションの初めには男の子と女の子がサーカスのテントのような場所から登場します。この中で不思議な「まほうのくつ」をもらったのでしょうか?
でも、「まほうのくつ」は実は“くつ”という形ではなく、友達や親、誰かが言ってくれた応援の言葉として私たちのそばにいつもあるものなのではと思うのです。きっとこの『まほうのくつ』の歌自体も、私たちの心の中で“本物のまほうのくつ”となって、勇気がたりなくてとまってしまった時にそっと背中を押してくれることでしょう。
小さい子にとっては、一夏の経験は特に「はじめてのこと」ばかりですよね。初めての夏休み、初めての旅行、初めてのプール、初めての食べ物・・・。『まほうのくつ』の爽やかな夏の風のようなメロディーと勇気のつまった歌詞は、この夏 いろんな初めの一歩を踏み出す子どもたちの応援歌になるのではないでしょうか?
アニメーションとあわせると、女の子をだいすけお兄さん、女の子の「まほうのくつ」をあつこお姉さん、男の子をあつこお姉さん、男の子の「まほうのくつ」をだいすけお兄さん、と2人のソロが役割にそって交互に登場し、ハーモニー部分が織り交ぜられ、曲を素敵に盛り上げていますよね。
◇『まほうのくつ』の歌詞は「おかあさんといっしょ」番組ホームページの「こんげつのうた」コーナーに掲載されています →おかあさんといっしょ-こんげつのうた
作詞:野口時男さん・大野恭子さん/作曲:牧野奏海さん
作詞の野口時男さんと大野恭子さんは、「おかあさんといっしょ」の今月の歌には初登場のお名前。
ただ、どうやら野口時男さんは多数のCMソングや「おかあさんといっしょ」の今月の歌などの楽曲を提供している〈青空〉という会社の代表をされていうようです。今月の歌としては
- 『いえ イェイ!!』(横山だいすけ・三谷たくみ時代/2013年1月/作詞:松本あかねさん)
- 『カオカオカ〜オ』(横山だいすけ・三谷たくみ時代/2014年9月/作詞:里乃塚玲央さん)
- 『こんや こんにゃく』(横山だいすけ・三谷たくみ時代/2011年9月/作詞:すずきかなこさん)
などを会社として制作されています。楽しい歌詞が忘れられない曲ばかりですね。CMソングとしては野口さん個人として「スズキ ワゴンR」「P&G アリエール」などの作品があるようです。
同じく作詞の大野恭子さんは、音楽バンドwaffles(ワッフルズ)のボーカル・ピアノなどを担当、wafflesのほぼ全曲の作詞・作曲を手がけられている方です。個人としては「ベネッセ こどもちゃれんじbaby」「PASMO(パスモ)」「ヤマザキナビスコ OREO(オレオ)」「LION アロマリッチ」等、数多くのCMソングを歌っているのでそちらで馴染みがある方も多いかもしれません。
「こどもちゃれんじbaby」のCM「ママあそぼ」篇の歌は、「♪ありがとう うちに産まれてくれて」という『ちいさなきみのうた』の歌詞と優しい歌声が私も大好きでした!大野さんご自身が歌う曲が「みんなのうた」などで流れたら嬉しいのですが〜。
このお二人がどういう経緯で作詞を共作されたのかはうかがい知れませんが、アニメーションでは女の子とその靴・男の子とその靴、と複数の役柄の言葉が描かれている歌詞は共作ならではなのでしょうか?
作曲を担当したのは牧野奏海さんです。牧野さんは「おかあさんといっしょ」の今月のうた『いえ イェイ!!』『カオカオカ〜オ!』『こんやこんにゃく』でもお馴染みの作曲家さん。また、その他CMソングや、「ダーリンは外国人」などの映画音楽のサントラも手がけられています。
はっきりわからなかったのですが、手がけられているCM作品が〈青空〉の作品集にお名前があがっているので、牧野さんも〈青空〉の方でしょうか?となると、「おかあさんといっしょ」の今月の歌ではフレッシュな組み合わせ?と思っていたのですが、名前としてはでていなかっただけでお馴染みのチームでの作品なのかもしれませんね。
アニメーション:大島亜佐子さん
クレヨンや色えんぴつで書いたような親しみのあるアニメーションは、大島亜佐子さんによるものです。大島さんは『ポンフヌのたまご』(2013年4月)でもかわいいアニメーションを見せてくれていました。
実は大島さんは『冬の娘リッカロッカ』(2014年1月)、『おもちゃのブルース』(2015年9月)では歌詞を担当されています。歌詞も絵もかけるなんて羨ましい才能!と思って大島さんについて調べてみたところ、武蔵野美術大学で舞台美術を学び、外資系広告代理店でCMプランナーなどを務め、2011年に独立して「みんなのうた」の『ウメボシジンセイ』の作詞やアニメーション映像演出し、作家活動をされているとのこと。
そうそう、詞と絵がかけるなんて絵本作家にもピッタリなので作品はないかな?と調べたのですが、2016年に初めての絵本の出版が決まっているそうです。どんな作品かとても楽しみです。
◇大島亜佐子さんギャラリーサイト migoto & co.
『まほうのくつ』は、2016年8月の〈おかあさんといっしょ スペシャルステージ〉でもきっと歌われるのではないでしょうか?
今年のスペシャルステージは星をめぐって旅する話のようですが、「まほうのくつ」をはいてお兄さん・お姉さん・ガラピコぷ〜たちが旅のはじめの一歩を踏み出すかもしれませんね!
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◆今月のうたの一覧はこちらの記事で →おかあさんといっしょ《今月のうた》一覧(横山だいすけ・小野あつこ時代/2016年度〜)